24GHzバイタルセンサーと60GHzバイタルセンサーの比較

2024年2月6日

よくミオの非接触バイタルセンサーの周波数は24GHzですが、より精度の良い60GHzのミリ波レーダーを使ったバイタルセンサーは出さないのですか?とよく聞かれます。これは多くの誤解がありますので、比較表を作成しました。大事なことを書いていますので、是非ご参考にして下さい。

品名
  • 24GHzバイタルセンサー
  • 60GHzバイタルセンサー
方式
  • ドップラー方式(CWセンサー)
  • 測距方式(FM/CWセンサー)
俗称
  • マイクロ波ドップラーセンサー
  • ミリ波レーダー
周波数
  • 24GHz
  • 60GHz
感知距離
  • 2.5~3m(体が静止している状態で脈・呼吸の感知距離)
  • 1.5~2m(体が静止している状態で脈・呼吸の感知距離)
波長
  • 12.49mm
  • 5mm
特徴
  • アンテナが大きい
  • アンテナが小さい
アンテナ形状(例)
  • 29×47×7mm
  • 10×13.4×1.2mm
出力
  • 7.94mW
  • 5.62mW
性能
  • 人体表面にあたった反射波のドップラー効果により、呼吸(ミゾオチの凹凸:約2mm程度)、脈(体表の静脈の血管の凹凸:約0.1~0.2mm程度)を周波数の変化として感知。
  • 反射されたミリ波を評価・演算し、距離に換算して出力するセンサー。車の自動運転から派生して出てきたセンサー。呼吸(ミゾオチの凹凸:約2mm程度)、脈(体表の静脈の血管の凹凸:約0.1~0.2mm程度)の動きをセンサーからの距離として感知。
性能2
  • 金属板、セメント、水は透過しませんが、その他のものは透過します(誘電率による)。よって石膏ボードも透過する為、隣の部屋とか下の階とかも感知する可能性があります。
  • 金属板、セメント、水は透過しませんが、その他のものは透過します(誘電率による)。よって石膏ボードも透過する為、隣の部屋とか下の階とかも感知する可能性があります。
メリット
  • センサーと対象の方は1対1となります。複数台のセンサーを併用することにより、感知距離を3mまで延ばすことが可能です(刑務所の保護室の見守りで実績あり)。
  • アンテナが小さいと言うメリットがあり、送信アンテナを複数アレー状に設けることができ、複数人の感知が出来る。ただし処理回路が複雑化する為、高価になる。
デメリット
  • 脈数が毎分60回とすると周波数を計算すると1Hzとなり、呼吸数が毎分15回とすると0.25Hzと言う周波数になります。これに近い環境ノイズがあると、それを拾ってしまい、誤差が生じます。よってS/N比のよいドップラーセンサーが必須です。
  • 昔、マイクロソフトがゲームBOX用コントローラー「Kinect」に内蔵する60GHzのミリ波レーダーを小型無線局として総務省に申請する時に、送信出力を小さ申請したため、今になって60GHzのミリ波レーダーの用途が広がっても、その縛りがあり、感知距離を延ばせないと言うジレンマがある様です。
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